2025年02月08日

ひいらぎいわし・柊鰯

皆さん、ひな祭りや端午の節句にはどのようなことをされますか。

あられを食べたり、柏餅を食べたり、人形を飾ったりでしょうか。

では、ひな祭りや端午の節句で用いられる「植物」は飾られますか。


古来から伝わる年中行事には、必ずと言っていいほど「植物」が用いられています。

ひな祭りにはモモの花、端午の節句にはショウブ、七夕の笹、お月見のススキ。

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ただ近年では、年中行事は行っても植物を用意しなかったり、

そもそも行事植物を知らない方も増えていると思います。


そこで第一弾として、節分の飾り「ひいらぎいわし」を緑の相談所前で紹介しました。

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「ひいらぎいわし(柊鰯)」


節分の日には、豆をまいて鬼を払う、恵方巻を食べる、

さらにヒイラギにイワシの頭を刺して戸口に飾るとされていますが、

湯浅浩史さんの著書である「植物と行事 その由来を推理する」では、

行事の起源としては豆まきよりも、ヒイラギ飾りの方が古いのだそうです。


なぜヒイラギを飾るのでしょうか。

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ヒイラギ

ヒイラギは葉の周辺のギザギザした部分で、家をのぞきに来る鬼の目を突くためとされていますが、

伊勢や出雲ではヒイラギではなく、葉の周辺にギザギザが全くないトベラを使っているそうです。

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トベラ

形状が全く異なるヒイラギとトベラの意外な共通点は、常緑の生葉を火にくべると

両方ともパチパチと音をたててはじけながら燃えるところにあります。

そのパチパチと鳴る破裂音を鬼が嫌うとされて用いられていると、

湯浅さんの著書では紹介されています。


今回、その節分の日の数日前から、当園のヒイラギとトベラを用意し配布しました。

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「ひいらぎいわし(柊鰯)」の飾りをご覧になって、

懐かしく感じて下さった方、興味津々の環境学習の小学生のみなさん、

見たことはないが子どもと一緒に家で飾って楽しみたいというお母さんなど、

多くの皆さんに関心を持っていただけました。

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また2月2日には「節分こどもミニまつり」を開催し、

たくさんの親子でにぎわいました。

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尼崎緑化公園協会では、今後も年中行事に用いられる行事植物に着目して紹介をしていきたいと考えています。

皆さんも日本古来の風習に倣って、年中行事を楽しみませんか。

2弾は3月の桃の節句です。上坂部西公園から発信します!お楽しみに。

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お正月エトセトラ

新年モードは過ぎ、令和7年という文字にも馴染んできた今日この頃ですが、

今年、みどりのみゅーじあむのスタートを飾った展示会とイベントについてご紹介します。

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「お正月を飾ろう」

松井鴻さんの表現する「しめ縄」の世界。

私たちが玄関につけるしめ縄飾りの由来や種類の紹介のほか、

古民家の古い火鉢を配置したり、どんぐり達が遊ぶ木立のオブジェがあったり、

道具や自然に八百万の神が見え隠れする世界観が表現されています。

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また協会職員も来園者さんに遊んでいただく、お正月遊びを作って設置ました。

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おせち料理のおままごと

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ドングリゴマ

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手作り凧の貸し出し


小品盆栽山草会の筒井先生からはお正月らしい松竹梅の盆栽を出展していただきました。

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ミニイベントでは書初めならぬ、「にがおえ書初め」で初笑い。

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誰かの顔を思い浮かべて、こどもはそのまま、大人はアイマスクで目隠をして描いてもらいました。

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入賞作品をご紹介

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理事長賞

近々結婚される息子さんがおられるお母様が、息子さんの婚約者のことを想って書かれた作品です。

福笑いを模してアイマスクをしながら描かなくてはいけないという趣旨にもかかわらず、

将来娘になられる方のことを頭に描きながら表現していただきました。

息子さんと婚約者さんのことを大切に想う気持ちが伝わってくる作品です。

将来はいい親子になっていただくことを我々も願っています。


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みどりのみゅーじあむ賞

今回の趣旨に賛同していただいて描かれた絵の中で、一番細部まで丁寧に表現された作品です。

この作品を見た人が、この絵の中の少女が描いたのだと想像できるものになっています。

次はこの絵の少女が、公園内を元気いっぱいに走り回っているところが見たいです。


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カンツバキ賞

生まれてすぐに目が不自由になられたお孫さんとご自身を描かれました。

初めてアイマスクをして筆を持つ体験をされ、お孫さんを思い

さまざまな感情が溢れてきたと語って下さいました。

お孫さんはお琴をはじめさまざまな才能を開花され、今、大学生活をエンジョイされているそうです。



最後に、こども達の描いた「にがおえ書初め」を紹介して終わります。

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みんなお父さん、お母さんが大好き!


posted by スタッフ at 15:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする